全部合わせて17兆円!?2019年前半のユニコーンIPO

2019年は、ユニコーン企業たちの上場が相次いでいます!3月末のLyftを皮切りに、Pinterest、Zoom、Fiverr、Slackが続々と続いてきました。サンフランシスコで暮らしている身分としては、このあたり一層に億万長者が増えて、また家賃が高騰するんじゃないか、とビクビクしているものですが。

スタートアップと呼ばれる企業は、創業間もない頃より、外部の投資家から資金を調達しているケースが多く、そうなってくるとExitがほぼ絶対条件になってきます。Exitの主な形は、大手による買収か、上場です。これまで、シリコンバレーのスタートアップにおける出口はほぼ前者でした。ハイリスクなビジネスを手がけがちなスタートアップは、上場の審査が降りるまでに時間がかかり、ゼロイチが得意な創業者の気質と合わせみても、売却による出口はマッチしていたといえるでしょう。

ただ、もはや企業価値が10億ドル(1,100億円)を超えるユニコーンの規模になってくると買収できる企業も限られ、IPOという選択肢が見えてくるものです。ユニコーン企業たちはこれまでも、上場する上場すると騒がれてきましたが、シェアリングエコノミー のような前例のないビジネスモデルも多く、2019年にようやく解禁されてきました。

2019年前半に上場したユニコーン企業

Lyft(LYFT)

上場日:2019年3月29日

取引所:NASDAQ

公開時に、2.4兆円の時価総額に。Lyftは、C2Cの配車サービスを提供してますが、「イケてる!」なブランディングで、車を持たない若年層をメインターゲットにこれまでサービス拡大を図っていました。メインカラーはピンクで、ジャスティンビーバーとコラボしたり。自動運転や、ドライバーへの給与問題といった、課題は山積みであるものの、業界自体に期待がかかっています。

Uberと違って、Lyftは北米(アメリカ・カナダ)に市場を絞り、プロダクトの改善に勤めてきました。自動車部品を作っている会社、Magna Internationalや、Aptivとの連携や、自動車メーカーのGeneral Motorsが出資に参画しています。

Pinterest(PINS)

上場日:2019年4月19日

取引所:ニューヨーク証券取引所

初値は、公開価格を25%上回り時価総額は1.4兆円に。洋服、小物、レシピといったアイデアを保存しておけるブックマークサービス、Pinterestは安定的なビジネスモデルで今後も期待が高まっています。

Pinterestのビジネスモデルは、広報用のビジネスアカウントを持つためのユーザー課金と、ユーザーが投稿するコンテンツに潜むアフィリエイトタグがPinterestに書き換えられているとされています。2018年の売上は756億円となっており、順調にサービスが伸びています。

Zoom

上場日:2019年4月19日

取引所:NASDAQ

エンジニアや、IT業界で働く人には馴染みの深い、Zoomも上場を果たしました。時価総額は、2017年に実施した資金調達時の10倍を超える1.8兆円に!競合には、MicrosoftやCiscoといった大手企業がひしめいているものですが、そんな中で黒字を計上し続け、堅調な成長をしてきたことから、市場で大きく話題となっていました。

Zoomの創業者であるEric S. Yuan氏は、アメリカの就活サイトGlassdoorにて、最も優秀なCEOとして選ばれ、アメリカネイティブではない面からも多方面から支持されています。上場以前に、スタートアップをアメリカでするためにビザに8回落ちたりと苦労しながら進んできたストーリーは心が動かされます!

Fiverr(FVRR)

上場日:2019年6月13日

取引所:ニューヨーク証券取引所

フリーランスマーケットプレイスのFiverrも上場を果たしました。日本だと、Coconaraが類似サービスに当たります。取引がスタートしてから、21ドルに定めたIPO価格の90%を上回る39ドルで初日は終了しました。先月、上場書類を提出した際には、550万社のバイヤーとフリーランス83万人の取引を成立させてきたとしています。

専門用語だと、ギグエコノミーと呼ばれ、隙間の時間やリソースの中で売買するビジネスの代表格とされていますが、もはやEコマースであるとCEOは断言してます。フリーランス、シェアリングと、まさに時代を代表する会社といえるでしょう!時価総額はおよそ、約965億円です。

Uber(UBER)

上場日:2019年5月10日

取引所:ニューヨーク証券取引所

既存の投資家たちも待ってたとばかりに、今月ようやくUberが上場。上場初日は、初値42ドルとIPO価格の45ドルを下回って滑り出したとなりました。時価総額は、約8兆円!ユニコーン企業、3,4個分の規模!!

とはいえ、実際には市場的には期待を下回った結果になったとされます。UberはCEOのトラブルや、社会的にもあまり良いイメージを抱かれていません。去年、サンフランシスコにいた時は、「Uberは最悪だから、Lyftを使おう」と周りの友だちがよく話していました。LyftとUberはまさに、どちらかが転べばそちらに傾く関係になっているという印象です。

Slack

上場日:2019年6月21日

取引所:ニューヨーク証券取引所

もはや生活、仕事の一部となっているSlackも上場しました。公募増資・売り出しを実施しない「直接上場」を行ない、初値は38.5ドルと、参考価格の26ドルを大幅に上回りました!これまで上場してきたユニコーン企業の中で、Uberに次ぐ、2兆円に。

Slackのユーザー数は1,000万人近くいるとされ、そのうち有料で登録してる企業は3万7000社となっています。さらに、そのうち年間1,000万円をSlackに支払っている会社が575社あるとされています。半端ない。ビジネスに密着したサービスとしても、今後安定的に成長していくでしょう。

ユニコーンの市場規模

時価総額が企業のすべてを決定するわけではないですが、参考価格になりますね。ユニコーンが上場した時価総額の平均は、だいたい1.5兆円〜2兆円で、日系企業でいうところの楽天や、富士通、オリンパスあたりに並びます!わずか、10年前後でこの規模の会社が出来上がるって、やはりシリコンバレー、世界で戦うってスケールが違うなって感じさせてくれます。ちなみに、Uberはソニーや三菱UFJと同じくらいです。すごすぎる。

2019年はまだまだユニコーンの上場が続きそうな気配があって、AirbnbやWeWorkあたりがそそろそろじゃないかって言われてます。上場することによって、関係者が一気に増えて、多方面考えながら経営していかなきゃいけないデメリットは沢山ありそうですが、それ程の会社、サービスを作ったって本当に素晴らしすぎる!